枯れたヘアリーベッチの防草効果とマルチ効果

枯れたヘアリーベッチが地面を覆う 農作業記録
農作業記録
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青々と茂ったヘアリーベッチ。数ヶ月間に様々な作物と混植してみた結果、相性の善し悪しが少し分かりました。
そして害虫の忌避・分散効果、益虫の誘引効果にいても何となく見えてきました。

トウモロコシ、ズッキーニ、ヘアリーベッチの混植風景

枯れたヘアリーベッチの効果

混植の効果についていろいろと分かってきたところで、次に試すべきは枯れたヘアリーベッチが畑にどのような効果をもたらすのかということ。
事前の調べによると、鋤き込めば緑肥になり、枯れたまま放置すれば地表をベタッと覆って防草効果があるという事なのですが、現場では実際どのような成果を挙げるのか見てゆきます。

前提条件

暖かくなるとヘアリーベッチは開花し、その後実を付けて自然に枯れてゆきます。
しかし今回は枯れるまで待つのではなく、繁茂しているところに刈払機で刈り込んで枯らせました。

ヘアリーベッチ密度が高かったところ

枯れたヘアリーベッチが地面を覆う

刈り込んでから25日ほど経過した場所です。茶色く枯れたヘアリーベッチが畝を覆い、雑草は散見される程度です。
所々生えている草は、タチアワユキセンダングサ、ムラサキカタバミ、ハマスゲ。そして去年栽培していたサツマイモが芽を出しています。

地面を覆う枯れたヘアリーベッチ至近

もう少し地面に近づいた写真。このようにヘアリーベッチのツルが覆いかぶさっています。土が見えている部分もありますが、そこから草が生えてくる気配はありません。これがヘアリーベッチが持つアレロパシーなのでしょうか。

枯れたヘアリーベッチは柔らかい

枯れたヘアリーベッチは軽く柔らかいので、このように持ち上げることができます。しかし繊維質は程々にしっかりしているので、このように形を作ることだってできるのです。
覆われた土はしっとり湿っていて、保湿性にも役立っています。

ヘアリーベッチの密度が低かった部分

ヘアリーベッチの防草効果が比較できる画像

上記と同じく、刈り込んでから25日ほど経過した場所。
密度の濃い部分には草は生えていないのですが、密度が薄かった場所にはタチアワユキセンダングサが元気に生えています。
この草は外来種であり、もともと沖縄には存在していませんでした。繁殖力がとても強く、要注意外来生物に指定されているほど厄介な存在です。

ヘアリーベッチが枯れると防草・マルチ効果あり

適度な密度でヘアリーベッチを繁茂させ、その後枯れた状態になると、ツルが地表を覆って雑草が生えにくいことが分かりました。
また、覆われている部分は土がしっとりと濡れていて、程よい保湿性を持つことが見てとれます。
さらに根は地中30cm以上にまで成長してくれるので土は柔らかい状態を保ち、排水性も確保しているようです。実際、大雨の後に隣の畑と見比べてみると、アチラには畝間に水たまりが出来ているのに対して、コチラの畝間には水たまりがありませんでした。

水はけの良い柔らかい土とマルチ効果。ヘアリーベッチが生えていたあとの畝は、新たにトラクター等で耕さなくても不耕起で次の栽培ができそうですね。
ただし注意点としては、ヘアリーベッチはマメ科であるということ。同じマメ科の作物を植える場合は、ヘアリーベッチをよく枯らしたあとで土中に鋤き込んでからにしたほうが良いらしいです。

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