読谷村は紅イモの産地として有名ですが、その紅イモの害虫として悪名高いのがアリモドキゾウムシやイモゾウムシ。彼らによる被害は甚大で、沖縄本島外への移動規制がおこなわれているほどです。
彼らに食べられたイモは商品価値が無いので、農家の方は泣く泣く捨てるしかありませんでした。
そんな被害イモを有効活用してみよう!という試みが読谷村と琉球大学でおこなわれているようです。
それがバイオマス試験研究施設。先日の視察研修会で行ってきました。
この施設でイモがどのようにして炭に変わるのか。またその炭の活用方法は何なのか説明を受けてきたので、ちょっと書いてゆきましょうね。
食害で商品価値のなくなったイモが農家より無償で提供されます。
そして写真のようにカゴに集められ、乾燥装置に運ばれ、炭化に不要な水分を無くしてゆきます。
そしてカリカリに乾いたイモは、下の炭化装置へと送られます。
この装置の中で熱せられたイモが炭に変わってゆくそうで、装置の中が真っ黒な炭色になっています。
イモを乾燥し炭化させることで、その重量は15%ほどになるとか。100kgのイモが15kgの炭に。
炭化したイモは袋詰めされ、琉球大学へと運ばれるそう。
この炭の使い道としては、農地の土壌に混ぜ込んで土壌改良に使用したり、その他バイオマス資源としての活用方法を探るのだとか。
将来はぜひ商品化に成功して、イモを提供する農家さんに還元できるようになるといいですね。
炭化したイモはとても小さく、まるで猫の雲古のよう。
木炭のように燃料用として使うこともできるのでしょうか?ぜひバーベキューで試したいところですが、一般の人が入手できるのはまだ先になりそうですね。
ちなみにこの炭の品名、「よみ炭」ですって。