重曹水500倍〜250倍希釈を数日間使い続けましたが、カボチャの葉に発生したうどん粉病を回復させることはできませんでした。
うどん粉病には酸性の物が良い、またはアルカリ性の物が効くなどの情報が錯綜していますが、一体どちらが正しいのでしょうか。僕の場合、以前キュウリに発生したうどん粉病に石灰粉を撒いている人を間近に見ていたので、アルカリ性の重曹水に挑戦したのでした。(重曹も石灰もアルカリ性なので)
無農薬にこだわっていないのであれば、上記のような農薬を使っても良いでしょう。
僕はたまたま農薬を使わない栽培方法に挑戦しているだけであって、農薬を否定しているわけではございません。
うどん粉病がカボチャの葉に発生
葉の表面に白い粉がかけられたようになっていますが、これがうどん粉病です。カビの一種です。
ヘアリーベッチが繁茂しているので株の風通しが悪く、湿度が滞留してしまったことでカビが発生したものだと考えられます。例えるなら梅雨時期に発生するお風呂場のカビと同じで、カビ菌はジメジメした環境が大好きなのですね。
さらにまた、ヘアリーベッチの繁茂でカボチャの葉に日光が届かず、カボチャ自身の抵抗力が落ちていたことも原因だろうと考えています。人間も同じで、栄養不足になると抵抗力が落ちて風邪を引いたり蕁麻疹が出たりしますよね。
葉の裏側のほうが症状は重く、白い菌糸がみっちりはびこっています。黄色く見える丸い物体はナナホシテントウの羽化したての成虫か、またはキイロテントウの成虫です。
うどん粉病を直接的に退治するため重曹を使用
うどん粉病を防除するための農薬は存在します。しかし無農薬で栽培してゆきたいので、今回は重曹水の葉面散布という方法を選択します。
以前に購入した食品用の重曹が家に余っていたので、これを水道水で500倍に希釈してスプレーで噴霧するという方法。
ちなみに500倍希釈とは、500ml(500g)の水道水に対して重曹パウダーを1g溶かした液体のこと。このグラムベースの考え方で合っていますよね??
ダイソーで買った100円のハンディスプレーで重曹水を作り、うどん粉病が発生している箇所に噴霧してゆきます。
ちなみにこのスプレー容器は容量が500ml。キリの良い容量の容器を買うことで希釈時の分量が計りやすくなりますよ。
重曹スプレーを10日ほど継続した結果、変化ほぼなし
重曹水の噴霧を10日ほどおこないました。最初は500倍希釈だったものを最終的には250倍にまで濃度を高めて実施しましたが、うどん粉病が回復することはありませんでした。
しかし病気が広がってゆくことも無かったので、予防という観点からは重曹水スプレーは効果があるのかも知れません。
※重曹水を防除に使用する今回の方法、農薬取締法に抵触しているかも知れません。関係法令勉強します。
その後うどん粉病に対しておこなったこと
重曹水が効かなかったことで、次におこなった事は株の通気性を高めること。株の周囲に繁茂したヘアリーベッチを手で鎮圧し、株に風が当たるようにしました。
次に、弱って黄色くなった葉の切除もおこないました。葉緑素が抜けて黄色くなった葉は光合成がおこなえないので、残しておいても株に負担をかけるだけでしょうからね。
黄色く弱々しい葉。縁は茶色く枯れかけています。
黄色い葉を裏返すと、うどん粉病の菌糸がみっちり生えて全体的にふわふわと白っぽく見えることが確認できます。カビだって必死に生きているのです。
うどん粉病発生原因の考察
今回はなぜカボチャにうどんこ病が発生したのか、巡らせた考えをまとめてみましょう。
- 株の風通しが悪く、湿度が滞留してしまったこと。
- カボチャの光合成が十分ではなく、カボチャ自身の抵抗力が落ちていたこと。
- ヘアリーベッチによる土壌中の窒素固定化によって、カボチャが窒素過多の状態になっていること。
上記3つの原因が考えられます。
1つめ。株の風通しについては、繁茂したヘアリーベッチを鎮圧することである程度の通気性を確保しました。
2つめ。ヘアリーベッチの鎮圧で光合成に必要な日光が葉に当たるようになりました。しかし抵抗力をいち早く回復させてあげたいので、即効性のある「液肥」の葉面散布をしたいと考えます。
3つめ。ヘアリーベッチによる「窒素過多」はちょっと考えにくいです。今回も前回も化成肥料も有機肥料も使用していませんので、肥料分の残留ということもありません。
次におこなう、うどん粉病対策
液肥(液体肥料)を自宅で作成します。「えひめAI-2」と呼ばれている微生物液肥があるのですが、その培養レシピが公開され広く知られています。僕は発酵食品や醸造、発酵学に大変興味を持っているので、微生物の培養と聞くとワクワクが止まりません。
次回の記事は液肥「えひめAI-2」の、ヨーグルトメーカーを使った作り方を書いてゆきましょうかね。